金融のしくみ

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マネタリーベース、7月平残は654兆円

日銀が3日発表した7月のマネタリーベースの平均残高は前年比15.3%増の654兆1081億円となり、残高が過去最高を更新、日銀の国債買い入れで潤沢な資金供給が継続しており、新型コロナウイルスの感染拡大で金融機関向けのコロナオペが導入された前年の反動で、伸び率は縮小傾向となっています。

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日銀

平均残高の内訳は、日銀当座預金が同18.8%増の532兆2464億円で、残高が過去最高。 紙幣は同2.8%増の116兆8288億円、貨幣は同1.8%増の5兆329億円だった。

7月末のマネタリーベース残高は6600兆8720億円で過去最高を更新し、日銀当座預金は538兆8797億円でこちらも過去最高。

マネタリーベースは、「日本銀行が世の中に直接的に供給するお金」のことで、具体的には、市中に出回っているお金である流通現金(「日本銀行券発行高」+「貨幣流通高」)と日本銀行当座預金(日銀当座預金)の合計値です。

日銀の金融政策において、マネタリーベースについては、消費者物価指数(除く生鮮食品)の前年比上昇率の実績値が安定的に2%を超えるまで、拡大方針を継続するとしており、マネタリーベースは増え続けているということは消費者物価指数(除く生鮮食品)が2%に全く届いていないということになります。

2%くらい物価が上がる世の中が望ましいとし、そうなるように、お金の量や金利をコントロールしようというのが今の日銀の金融政策で、なぜ2%なのかというとしっかりとした意味もなく、世界共通の目標だから目指しているというだけで、そんな状況で日銀だけ物価の目標を下げると円高を招いてしまうことから同調する形となっているのでしょう。